今日は、6月初旬に行った不審者想定避難訓練のことを書きたいと思います。
目次
保育園の不審者想定避難訓練
男性職員は保育園に僕1人しかいません。
なので、当然不審者役が回ってきます。
子どもたちには、毎年僕が不審者役というのがバレてるようです。
今日も「今川先生が不審者してたんやろ?」「今川先生、怖いおっちゃんやってたんやろ?」と質問を受けました。

と、言っても子どもたちには信じてもらえず、しばらくは『怪しいおっさん』として保育園の子ども達の話題をさらいます。
冗談はさておき
実際に僕が不審者役をするときは、保育園の女性職員が5~6人束になってかかってきます。ただ、全員ケガをしない程度にひっくり返しました。
不審者は、本当に、本気でかかってくるので、おそらく、この写真のようにはいかないと思います。

だから、不審者が本気を出しても出さなくても、女性なら倒される、というのを職員に周知した後、5~6人がかりで、さすまたや催涙スプレーで倒してもらいます。
不審者想定避難訓練とかってほぼ意味ないですよね~?
犯人暴れないし~!って意見を昔聞いたことがあります。
しかし、訓練を全くしない事の方が問題だと僕は思います。

人々が突然の出来事でパニックになるのはとっさの判断力に欠けるからだと思います。
逃げるべきか立ち向かうべきかを判断できるのは訓練によって身に付くものだと思います。
あの猛者だらけの機動隊でも引き下がる時は引き下がります。
立ち向かうだけが対応訓練ではありません。
何かあったときに、何をしなければいけなくて、何をしてはいけない、という見分けをすることも大切で、取り押さえるだけが訓練では無いはずだと思います。
ましてや保育園などでは子どもたちを逃がす時間を稼げばそれで十分なはずです。
要はいかに手際よく警察や警備会社に通報するか、時間を稼ぐだけで十分だと思います。
矛盾している話ですが、逃げましょう!
矛盾していますが、最後に訓練では倒されますが、実際の不審者はそう簡単には倒せません!
先生方もおわかりでしょうが、戦うのではなく、子どもたちを守りながら逃げてください!
で、訓練が終わったあと、いつもこの話をします。
いかのおすし
「いかのおすし」って、知っていますか?
これは防犯の標語で、子どもを持つ人なら、知っている人もけっこういるかもしれないのですが、説明するとこんな感じになります。
の のらない(知らない人の車に乗らない)
お おおきな声で呼ぶ
す すぐ逃げる
し しらせる(何かあったらすぐ知らせる)
近年、学校の安全教室などで使われていて、僕の保育園でも、不審者対策避難訓練のときなどに、必ず子どもたちに伝えます。
どの避難訓練を行うときも最も大切なこと
子どもを守る。これは、保育士に与えられた、一番重要な課題だと思います。
火災想定の避難訓練もそうです。
津波想定の避難訓練もそうです。
避難訓練をすることによって、子ども達に「何か起こったときは先生のそばにいなさい!先生が守るから!」という、言葉にできないメッセージを送ります。

職員だってそうです。
避難訓練の機械(非常時通報装置)の使い方も知らない、何か有事があったときに適切な行動が取れないでは困りますよね。
何も起こってほしくないですが、起こるかもしれないと想定するのが「避難訓練」です。
ですので、保育園職員も、さまざまな手順や、適切な子どもの誘導の方法なんかは、絶対に身につけておいてほしいと思います。
子ども達の守り方は様々です。
有事のとき『子ども守れる』保育士になれるよう、日々心掛けておくことが大切だと思います。